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広く本に関わる方の経営塾【書天塾】( http://syotenjuku.okoshi-yasu.com/ )の別冊ブログです。書店実務を中心としたアドバイス&エッセイ。店舗運営や自己啓発、社員教育にも使えるヒントが満載。【本の一言】(書天塾ノオト)改め【書天塾ノオト】。
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c2078e89.jpg先日、全国チェーンの書店に立ち寄りました。それほど大きな店でもないのに、タッチパネル式の在庫検索機があって少々意外な感じがしました。その検索機では書籍とセルCDやDVDが検索できるようになっていましたので、試しに『ぼくは坊さん。』(白川密成著 ミシマ社)という、地元の住職の書いた話題の本を検索してみました。聞きなれない版元ですが、きちんと書名で検索できました。しかし残念ながら、結果は「在庫なし」。ウ~ム、在庫無しねぇ。でも、正面平台に平積みしてるんだけどなぁ、新聞の切り抜きまで付けて、、、まぁ、こんなものか。

最近、タッチパネル式の検索端末機を設置している書店が増えてきました。書名や著者名で検索もできるし、店内在庫も調べることができます。結果をレシートプリンタで印刷することもできますし、ロケーション管理をやっている店ならば、何番の棚にあるということまで分かります。もっとも、その番号の棚をいくら探しても見つからないという事が、時々あるのですが、、、

こういうタッチパネル式の在庫検索システムは、今では取次が提供しているWEB-TOTALのような単品管理システムシステムに付いているようです。今はどのくらいの費用がかかるのか知りませんが、10年前のトータルシステムなどは月額50万円もしたものです。それが今では、インターネットの活用で安価にできるようになってきたようです。リアルタイムではなく、1日1回の情報更新であればさほど費用も掛からないし、実際そういうシステムが多いようです。仕入れデータ、売上データ、返品データを差し引きすれば、理論上の在庫数は分かります。理論在庫なので100%正確ではありませんが、精度を高めようとすればするほど費用も手間も増えていきますので、そこは費用対効果の問題でしょう。

私が一番危惧している事は、システムへの依存と過信です。例えば、検索システムで「在庫なし」と表示されたら、疑う事なく在庫は無いと思ってしまう。版元を検索して「該当なし」と出れば、「そういう本は出版されていません」「そんな出版社はありません」と答えかねないのです。システムによって入力方法には癖があります。検索の方法、書名をどこまで入れるか、キーワードの入れ方等よって、検索結果は大きく変わります。

また、データが正確に反映されているのならば良いのですが、いろんな理由で不正確になります。データの漏れや遅延のためにシステムに反映されず、在庫があるのに「在庫なし」になったりとか、万引きや店舗間移動で商品が無いのに「在庫あり」であったりとか、お客さんが動かしたり棚移動したために「在庫あり」でも探せなかったりとか。

「信頼はしても信用はするな」というのは管理職の心得の一つですが、システムも同じです。検索システムは確かに便利なものに違いありません。しかし、それはあくまでも道具です。しかも未完成な道具です。システムに出ないから「無い」のではありません。システムの使い方次第で、答えは変わるのです。

今の書店は、社員が少なく、ほとんどアルバイトで運営している所が多いので、元々商品知識がありません。お客様に聞かれても分からない。ミシマユキオと聞かれて、演歌歌手かと思う時代です。検索システムというのはお客さんのためというより、むしろこうした従業員用かも知れません。人件費削減のためにパート化比率を高める。そのためにシステムを導入する。システムを導入することで、ますます書店の商品知識は低下して、売上げは下がる。これでは悪循環です。せめて道具の使い方くらいはきちんと教えましょう。
 

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在庫あり
ミシマ社は直接取引の出版社(大洋社は扱いあり)なので取次から配本データが流れて来ません。大手チェーンなら本社でまとめて入れて自社で地方展開しているでしょう。在庫データは各店手打ちなんではないでしょうか。
客からすれば、検索して「在庫なし」なら他所の本屋に行くだけです。
「在庫あり」と出てるのに探しても出て来ない方が頭に来ます。J書店は検索して出た棚番で客が見つけてくれたら、店員の手間が省けて儲けもんの程度のゆる~いシステム。店員に頼んで探してもらっても出て来ない事が日中行事。端末が存在する意味がない。
K書店は、棚に差す時にハンディのバーコードリーダーで読ませているので確実。珠に棚番が入っていない事があるが、多分取次の違いにより書誌データより配本が早い出版社の本じゃないかなぁ。
ヒロポン 2010/05/23(Sun)23:29:05 編集
Re:在庫あり
ヒロポンさん
コメントをありがとうございます。
随分業界の事にお詳しいようですね。
【2010/05/24 06:17】
無題
仰る通りで 私の店では 毎週1回、棚卸しをしています。かなり労力が必要ですが 少なくとも在庫の有無、再版待ちか絶版か等々の問題への対処が確実です。 もちろん、これは小さな本屋だからできることかもしれませんが。
この方法で慣れてしまえば システムに情報を登録したりといった作業よりは 楽なのかもしれません。

大変参考になる記事でした。
けろ 2010/08/30(Mon)09:10:01 編集
Re:無題
週1回ですか!?
それは凄いですね。
月1回でも二の足を踏みそうですが。
正確さとコストとのバランスをどう取るかという事になりそうですが。
【2010/08/31 06:25】
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